2015年5月15日金曜日

自賠責保険の被害者請求のメリットとは(5) ~ 後遺障害の認定手続き

一括払いで進めている場合、後遺障害の等級認定は「事前認定」という形で進められます。

簡単に言えば、任意保険会社が後遺障害等級認定の窓口になって手続きを進めてくれるわけです。

被害者にとっては、面倒な手続きをする必要もなくて、いいね!
などとも言っていられません。


後遺障害の等級は、後遺障害診断書を基本の資料として、その他の資料(例えば、レントゲン写真など)を調査して認定されます。

と書けば、「なんや、それやったらお任せでOKやん!」 となりそうです。

しかし、一括払いの場合、これらの資料対応も任意保険会社がやるわけですが、必要な資料を全部出しているか分からない、ということがあります。

実際、後遺障害の認定がされなかった症状について、改めてレントゲン写真に医者の説明をつけて異議申し立てをしたら、等級が認定された(あるいは、等級が上がった)というケースがあります。

事前認定の場合、任意保険会社には「言われたら出すけれども...」という対応が見られます。
後遺障害の認定を得るために、保険会社側から積極的に資料を探して、集めて...ということはまずないといっていいでしょう。

また、後遺障害と認定されるべき症状について、事故との因果関係がないとして認定されない場合があります。
このような場合、事故との因果関係を立証する資料を提出する必要がありますが、これは入通院記録だけでは足りない場合がほとんどです。
このような資料は、被害者側が自分で考え、探して、積極的に出していく必要があります。

被害者請求の場合には、このように等級認定に必要な書類を積極的に出していくことができるという点が大きなポイントです。
(もちろん、事前認定に対する異議申し立てもできますので、その際に新たな資料等を提出することも可能です。)

○ 自賠責保険・後遺障害等級認定に関するご相談は、こちらからどうぞ。

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